ケーブルカーは山頂で動かす!

ケーブルカーは、その名の通り、鉄製のロープを束ねたケーブルで車両を引っ張って急勾配を上り下りする乗り物。「武蔵号」と「御嶽号」の2両を同時に動かすのが鉄則で、運転はすべて御岳山駅にある運転室で行います。

ケーブルカーは全自動運転システム!

御岳山駅の運転室には液晶モニターが2面配置された運転操作盤があります。ケーブルカーの運転は完全に自動化されており、運転ボタンを押せばスムーズに発車し、駅に到着すると自動的に安全に停車します。車両の位置や速度などの情報は各種メーターとモニターで正確に表示され、運転士は絶えず自分の目で監視。万が一の時はいつでも安全に車両を停止させることができます。

■主要機器

・液晶モニター
「状態モニタ」と「運行モニタ」の2面配置。機器の故障表示と運転中の各種データをリアルタイムで表示します。
・誘導無線
運転室と、各車両の乗務員との連絡に使用する無線です。
・メーター類
速度・電圧・電流などのメーターです。


全自動運転だけじゃない!

現在は自動化されているケーブルカーの運転ですが、かつては速度の調整やブレーキ操作を手動で行っていました。現在は可変速速度レバーを操作し秒速0.2~3.2mの間で自由に速度が設定できるようになり、きめ細やかな運転にも対応できるようになりました。

これがケーブルカーの心臓部だ!

ケーブルカーを動かす「巻上機器」は、御岳山駅の運転室の下にあります。360Vの電気で動くモーターは出力280Kw(380馬力)を発生し、インバーターにて出力の制御が行われています。
このモーターが直径3m20cmの巨大な滑車(原動輪)を回し、満員時には15t以上にもなる2台のケーブルカーを引っ張り上げているのです。

■主要機器

・電動機
ケーブルカーを動かす「かご型電動機」となります。
・ブレーキ機構
常用ブレーキと非常ブレーキがあります。
・原動輪・対動輪
ケーブルを巻き上げる滑車で、直径3m20cmのものが2つ並んでいます。
・減速機
自動車で言えばトランスミッションにあたるもの。電動機の回転数を変えて強い力を作りだし、原動輪に伝えます。
・制動装置用油圧ユニット
常用・非常ブレーキの制御は油圧で行われています。


●目次
●ケーブルカーの秘密
●安全運行の秘密
●運転・設備の秘密
●レールと車輪の秘密
●鉄道員の秘密
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●小コラム「やっぱり鉄道の仲間!」
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